「私たちは実験台じゃない!」17歳の若きアクティビストが子供たちに訴える「遺伝子組み換え」の危険性

2016.12.14

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ある説では日本人は知らず知らずのうちに、大量の遺伝子組み換え(GMO)食品を食べているとか。「え?」と思った方。残念ながら、その説は全くの嘘ではないようだ。遺伝子組み換え食品は、安全の保証のないまま、私たち消費者に気づかれないように、巧みに食卓へ忍び寄る。その危険性に気がついた者たちが上げた声が集まり、今、大きなムーブメントを呼んでいる。

私たちは実験台じゃない!

(Photo by tiburi)
Photo by tiburi

遺伝子組み換え食品が商業用として流通し始めて20年。この遺伝子組み換え食品を食べ続けた人間の体がどうなるのかはわかっていない。遺伝子組み換えとは、同じ品種を交配していた従来の品種改良に対し、ほうれん草の遺伝子を豚に組み込んだり、サソリの遺伝子をキャベツに組み込んだりと、遺伝子を組み替えることで品種改良をしているバイオテクノロジーだ。

遺伝子を組み換えられた品種は、除草性耐性や、殺虫性を持ち、農薬を使わなくても、その葉を食べただけで虫が死んだり、除草剤を撒いても、その作物だけは生き残るようになる。この遺伝子組み換え作物で生産する側の手間は省け、短期で大量生産できるようになったが、消費者の健康や、他の植物との自然交配、その殺虫性のある植物の花粉を集めるミツバチの生態などの環境問題は、今もクリアになっていない。言わば私たちは「生きた実験台」なのだ。

この遺伝子組み換えを作っている「モンサント社」はベトナム戦争の枯れ葉剤や、第二次世界大戦の原爆製造計画にも関わっており、言わば戦争で大きくなった化学企業。モンサント社は政府と近い距離を利用し、巧みに遺伝子組み換えの表示を隠蔽してきた。その結果、世界中の人が、知らず知らずの間に遺伝子組み換え食品を口にするという不可思議なことがまかり通っているのだ。

今、世界中に広がる遺伝子組み換え反対運動

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Photo by Corey Templeton

遺伝子組み換え食品が市場に流通し始めてから、消費者から食の安全を訴えるムーブメントが生まれた。その声は次第に勢いを増し、March Against Monsantoというアメリカの反モンサントを掲げる団体が、2015年5月に世界中で「世界同時アクション」を呼びかけたところ、全世界400都市で反モンサント、反遺伝子組み換えのマーチが起こったという(アクションがあった都市は以下の地図参照)。

消費者は遺伝子組み換え反対や、クリアなラベル表示、またミツバチなどを通して起こる環境汚染などを訴えた。また、モンサント社は 自由貿易などを通じて、世界の農民に種子企業から種子を買わせることを強制し、種子企業を買収したり、独占したりすることで、世界の食料生産を支配することを狙っている。アフリカやラテンアメリカの農民からも、自分たちの種子をモンサント社が奪おうとすることに対してマーチが起こっている。この大規模なマーチで遺伝子組み換え作物が国際的な社会問題であることが明らかになった。

カナダの若き遺伝子組み換え反対活動家

カナダ出身のレイチェル・ピアレンツは16歳の若き反遺伝子組み換え活動家。レイチェルは12歳の時に、スピーチの大会に出場することになった。お題に遺伝子組み換え作物、動物実験、カナダの貧困などを検討したが、結局彼女は遺伝子組み換え作物についてスピーチすることにした。

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Photo by Rachel Parent

スピーチの情報収集の最中、彼女は遺伝子組み換え作物が、人やミツバチ、そして地球にどれほど害を及ぼしているかを発見し、ショックを受けた。その後、彼女はこのスピーチ大会で見事に受賞。これを機に彼女は、未来を担う世界の子供たちに遺伝子組み換えを知ってもらおうと「Kids Right to Know GMO Walk」を立ち上げ、子供たち向けを中心に、わかりやすく遺伝子組み換え(GMO)について説明している。そして定期的にマーチをして、ラベル表示、環境保護などを訴える他、テレビなどのメディアで「若き活動家」として取り上げられている。

日本でも始まっている反遺伝子組み換え運動

そんな世界中が疑問の声を明らかにした今、日本の消費者にもムーブメントが起きている。今年5月と10月には東京でマーチが行われ、中央区京橋にある日本モンサント本社で抗議が行われた。日本は「発ガン性」が認められたモンサント社の除草剤「ランドアップ」を、大手ホームセンターなどで大々的に販売するなど、遺伝子組み換え食品も合わせてモンサント社にとっては大のお得意様である。
 
遺伝子組み換えされた製品は、表示がクリアではなく、巧みなトリックを使って、そこに表示されていないにも関わらず、食品に含まれている。私たち消費者に選択の権利はなく、知らず知らずの間に大量の遺伝子組み換え食品を口にしているという、本来は考えられないようなことが現実に起こっているのだ。そんな食の危機に気がついた人たちが毎年こうしてマーチをし、モンサント社、政府、そして何も知らないままの消費者にこの事実を知ってもらおうと訴えている。

今、立ち上がろう!

世界的な反モンサント団体「March Against Monsanto」では2017年5月20日に「世界同時アクション」でマーチを呼びかけている。また日本でも国連が定めた「世界食糧デー」である10月16日を「反モンサント・デー」とする動きがあり、毎年この時期はマーチが行われる可能性が大きいので要チェックだ。今、私たちにできること。それは反対の意思表示をすることだ。食卓の安全を願って、あなたもマーチに参加してみてはどうだろうか?

※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。

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