日本未公開。あの映画に隠された「不都合な真実」


(Photo by PEXELS)

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「日本兵が人肉を食べるシーン」
 
アンジェリーナ・ジョリー監督作品の映画『Unbroken』の原作中で描かれたこのワンシーンが今、物議を醸しています。
 
昨年アメリカで何の問題もなく公開された本作が、なぜ問題となっているのか?
 
問題となっているのは、映画ではなく原作の中のこの一節。『戦争で捕まった捕虜たちは、日本で医学的実験での過程で殺されたり、儀式としての食人で食われた。生きたまま
 
 
太平洋戦争中、搭乗していた爆撃機が墜落したことで47日間の漂流を経験し、日本軍の捕虜となったオリンピック選手ルイス・ザンペリーニ氏を描いたこの伝記映画は、この原作の一節により日本での公開中止が決定されました。
 
映画では上記のシーンはワンカットも描かれていないのに、です。
 
実際に映画を見た人からは「反日映画ではない」という感想が多いのですが、原作しか読んでいない一部の人々からの批判で東宝東和は公開を中止したようです。
 
実は『Unbroken』のように、“単なるエンターテイメント”に留まらない「社会的に意味ある映画」が、日本だけで非公開となってしまうことが多いように感じます。
 
日本で非公開になった映画。
その映画には「社会が我々から隠し通したい“不都合な真実”」が描かれているのです。
 
 
日本“未公開”映画。公開されなかった本当の理由

フロウ〜水が大企業に独占される!〜

世界では“汚い水”を飲んだことで、8秒ごとに子どもが亡くなっているそうです。欧州の企業が水を“ビジネス化”することで起こっている問題点を深く掘り下げたこのドキュメンタリー作品では、水のビジネス化は日本をも巻き込む深刻な事態であることを描いています。「きれいな水が身近にあることが当り前の日本人」に危機感を抱かせるこの映画が、日本で公開されていないのは不思議です。
 
 

ウォルマート〜世界最大のスーパー、その闇〜

どの商品も近くのスーパーよりも安い値段で販売するディスカウントスーパー“ウォルマート”。全米各地にあるこのスーパーが地域に進出すると、地元の小さな商店は皆廃業に追い込まれ、地域コミュニティーを破壊しているそうです。更に安い商品の裏には、中国やバングラデシュの工場での労働者搾取や、アメリカの店頭販売員への過剰労働や低賃金などの恐ろしい現実があるそうです。ちなみに、「カカク、ヤスク」でおなじみのSEIYUはウォルマートの傘下なので、私たち日本人に関係のない話ではありません。
 
 

Fed Up

自国民の健康をないがしろにしてきたアメリカ食品業界に向けた、告発映画。砂糖はコカインよりも強い依存性(中毒性)があることを訴えた本作は、食品会社が我々に知ってほしくない”不都合な真実”が描かれています。アメリカ生まれの食品が多く流通している日本では、多くの日本人がアメリカの食品を口にしているので、この映画で描かれる真実を知る必要があるのではないでしょうか?
 
 
松嶋×町山 未公開映画祭」でネット配信された映画を含む上記3作品は外国生まれの映画ではありますが、「我々が知らなければならない“真実”」が多く描かれています。
 
日本未公開の映画はなにもこれだけではありませんが、このような作品の多くには「社会が我々日本人に知らせたくない“不都合な真実”が隠されている場合が多い」のだと思います。
 
 
“未公開”になる原因は私たちが作っている?

(Photo by *saipal)

(Photo by *saipal)


タートルズにベイマックス、テラスハウス映画版など、誰もが知っている娯楽映画が大きな映画館で大規模なCMを打ち上演される一方で、「社会的に重要なメッセージが込められたドキュメンタリー映画」の場合そうはいきません。
 
「社会が我々から“不都合な真実”を隠しているから」という理由もありますが、それに加えて私たちが「映画に娯楽性以外を求めていない」ことも大きな原因ではないでしょうか?
 
映画を上映する側もビジネスなので、収益性のない映画に莫大な金額を投資することはできません。
私たちの安易な「映画を見る目的」が、せっかく与えられた“知るべき真実を知るチャンス”をないがしろにしてしまっているのです。
 
この事実を変える為に、私たちは映画を見る目的について少し考え直す必要があるのかもしれません。
 
「娯楽としての映画」から「真実を知るための映画」
 
私たちの映画を見る目的が少しだけ変化すれば、日本未公開の映画は減少し「社会が隠す“不都合な真実”」が明るみに出る機会が増えていくのではないでしょうか?

ーBe inspired!ー

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