何者にもなれない。“意識の高い”人々


「自分探しの旅」
 
本当の自分は誰か。社会とは何か。
お金を使わずに「俗世間」から離れることで、旅を通じて「本当の自分」を見つめ直す“バックパッカー”旅行。
 
不滅の青春小説『オン・ザ・ロード』で描かれるように、この種の旅はかつて「社会不適合者」つまり「意識低い系」の人々のためにありました。
 
しかし現在、そんな「社会不適合者」向けだった旅スタイルが「エリート志向の学生」に人気なのです。
 
学生団体の立ち上げ、海外ボランティア、資格取得など、あらゆることに前のめりの「意識高い系」の学生。
一見行動力のある素晴しい人材に見える彼らが今「意識高い系 (笑)」として揶揄されています。
 
皆さん、その理由をご存知でしょうか?
理由を知らない人は要注意です。もしかすると、あなたもそうかもしれません。
 
なぜ「意識高い系」の後に(笑)がつくのか?
 
彼らが「旅をする本当の理由」を知ればわかります。
 
 
「意識高い系」という病


「意識高い系」という病』の著者、常見陽平さんによると、「意識高い系」とは、セルフブランディング、人脈自慢、SNS活動、自己啓発など、自分磨きに精を出す若者たちのことを指すそうで、具体的には7つの特徴があるようです。
 
1.やたらと学生団体を立ち上げようとする
2.やたらとプロフィールを「盛る」
3.全ては自己アピール、質問が長い
4.ソーシャルメディアで意識の高い発言を連発
5.人脈をやたらと自慢、そして利用する
6.やたらと前のめりの学生生活を送る
7.人を見下す
 
正直、学生時代の私はまさにこの「意識高い系 (笑)」だったのでとても複雑な気分ですが・・・彼らが揶揄される原因は「行動を起こす目的」と「行動として現れる結果」が入れ替わってしまっている点にあるのではないかと思います!
 
例えば、「やりたいことを実現するために→学生団体を立ち上げる」のではなく「学生団体を立ち上げるために→やりたいことを見つける」。「自分の経歴を→プロフィールに載せる」のではなく「プロフィールに載せるために→経歴を作る」。「聞きたいことを聞くために→質問する」のではなく「質問するために→聞きたい事を考える」など。
 
「行動を起こす目的」と「行動として現れる結果」が入れ替わってしまっているため「意識高い人」ではなく「意識高い系 (笑)」と揶揄されているのです。
 
冒頭で述べた「意識高い系 (笑)の学生」が好むバックパッカー旅行も、当初は本当の「意識の高い人」が俗世間を離れて自分を探すために始まったものでしたが、時が経つにつれ「行動」だけをまねる「意識高い系 (笑)」の人々が増加。その結果、「俗世間を捨てた旅」をしているわけではないにも関わらず、“旅行”をしただけで「意識の高い気分」に浸る人が増えたのではないでしょうか?
 
 
誤った「意識高い系」は何者にもなれない

(Photo by Muhammad Rehan)

(Photo by Muhammad Rehan)


「意識高い系」であることは、「志が高い」ということなので立派なことです。ただ問題なのは、その意識の高さを生み出す“モチベーション”がどこにあるのか?ということなのです。
 
「人から尊敬されること」をモチベーションにする彼らは、「意識が高いように見える典型的な行動」をとるだけで、自らのモチベーションの基礎となる“ビジョン”が全くありません。
 
 
形や行動よりも「自分だけのビジョンを持つ」
 
ライト兄弟やキング牧師、スティーブジョブズなど、世界の名だたる「一流の意識の高い人」は皆、形や行動よりもまず先に「並外れたビジョン」を持っています。
 
MIT Media Labo副所長の石井裕さんは次のように語っています。
『アーキテクチャー(形・構造)を考える時に何が大事になるかといえば、それは理念=ヴィジョンを持つこと。ぼくの研究は「理念駆動」です。世界は加速している。テクノロジーは1年で廃れる。アプリケーション(=ニーズ)は置き換えられる。しかし本当の強いヴィジョンは100年を越えて生き続ける。』
 
「ビジョンを持つ力」
「本当に意識の高い人」が必ず持つこの力こそが、「意識高い系 (笑)」の人々には圧倒的に足りていないのかもしれません。
 
WHYから始めよ!』の著者サイモン・シネック教授によると、自分の行動を起こす理由が本当にビジョンを元に始まっているかどうかを確認するためには、自分の起こす行動に対して「なぜ?」と問いかけ続けることが重要だそうです。
 
もしあなたが「意識高い系 (笑)」疑惑があるならば、まず「自分のあらゆる行動に“なぜ?”」と問いかける必要があるのかもしれません。
 
本当の「意識の高い人」になるための第一歩は、そこから始まるはずです!

ーBe inspired!

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1 Response

  1. 2015年4月10日

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