コカコーラ、ドクターペッパー、ペプシ。「三大“悪”飲料」が推進する“健康”プロジェクト『mixify』!


「コカインが入ってる」

「マリファナを吸う時の飲み物」

「飲むドラッグ」


事実かどうかはさておき、その誕生から「身体に悪い飲み物」として“定評”を得てきたコカ・コーラ、ドクターペッパー、ペプシ。
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日本でも愛飲されてきた世界的な炭酸飲料の“御三家”で、「体に悪い」という烙印を知っても、子どもから大人まで、甘くてシュワシュワなあの味をひとたび知ってしまったらやめられない。

特にアメリカでは、水よりも炭酸飲料が安いので子どものころから「炭酸飲料漬け」なんてことも珍しくなく、肥満や糖尿病の原因としてこの御三家はやり玉に挙げられてきた。

そんな「禁断の飲み物」を産み落した米炭酸飲料大手たちが手を組んだ。

なんと今回は「健康配慮」への取り組みにイニシアティブをとる。

その名も、mixify(ミクシファイ)』

(Photo by mixify)

(Photo by mixify)

“悪”プロダクトの「原点回帰」

(Photo by youtube)

(Photo by youtube)

ザ・コカ・コーラ・カンパニー、ペプシコ社 、ドクターペッパー・スナップル・グループの3社は、所属するThe American Beverage Association (ABA、米国飲料業協会)とともに、各々の目玉プロダクトからは想像できない「健康増進プロジェクト『mixify』」を発足。

実は10年ほど前からこの取り組みはあったというが、WEB広告やキャンペーンが活発になったのは一昨年から今年にかけてだ。

「mixify」が掲げるモットー。それは、

「Balance What You Eat, Drink & Do(飲食と運動のバランスをとろう)」

なんともシンプル。

飽食の時代とはいえ、こんな当たり前のことすら、私たち人類はできなくなったのか!と突っ込まずにいられない。それでも声高々とスローガンにするには、ワケがある。

「子どもの3人に一人が肥満」の国

(Photo by Kashfi Halford)

(Photo by Kashfi Halford)

2014年6月に発表された「National Diabetes Statistics Report, 2014 (国家糖尿病統計レポート)」によると、

・アメリカ国民の9.3%が糖尿病を患っている

・そのうち約20万人が20歳以下

・さらに20歳以下の糖尿病予備軍は8,600万人



つまり、子どもの3人に一人が太り気味か肥満という計算になる。

さらに、アメリカが国家規模で行っている子どもの肥満撲滅キャンペーン「Let’s Move!」の発起人であるミシェル・オバマ大統領夫人によるとこうだ。

アメリカ人は糖尿病や心臓病など、肥満が原因となる病気の治療に年間約22兆円を費やしている

そのほとんどを企業が負担。 肥満の問題解決のために尽力しなければ、企業にますますの負担をかけ、経済活動に支障をきたすことになる。

こうした時勢や科学的なデータを受け、「諸悪の根源」を自戒する3社は原点に立ち戻り、当たり前のライフスタイル「Balance What You Eat, Drink & Do」を謳うことに。

よく食べ、よく飲み、よく動け

(Photo by puck90)

(Photo bypuck90)

このプロジェクトをひと言でいえば、「食育の一環としての運動推進キャンペーン」。

動くのに必要な分だけ食べる(栄養を摂る)、自分が食べているものについてよく知るのが食育として、健康志向の高まりで「食」については誰もが敏感になっているが、それと対をなす「運動」にはおっくうになりがち。

そこで、運動の楽しさや喜びを味わってもらおうと、「mixify Tour」が行われており、今年に入ってこれまで、オレゴン州ポートランドをはじめカリフォルニア州ロサンゼルスなど全米11都市を巡回。

会場ではティーンを中心に人々が集い、綱引きやストレッチといった運動をしながら、食べることと動くことの関係、そのバランスがいかに大切かを再認識する。

運動なんて面倒くさいからしたくない?

(Photo by mymixify)

(Photo by mymixify )

ホームページには「Ask The Experts(専門家に聞け)」というコーナーがある。

「運動は面倒くさいのですが、楽しい運動方法はありますか」

「どうしたらスタミナや忍耐力がつきますか」

「慢性的な空腹感があり食べてばっかりなのですが大丈夫でしょうか」



といった飲食と運動に関する質問が寄せられ、医師や栄養士、スポーツインストラクターらがそれに丁寧に答えている。

さらには若者のSNS上の拡散力の見込み、参加を容易にするために、「#MyMixify(ぼくの、わたしのmixify)」と題してYouTubeチャンネルを設けた。

ユーザーが自分のとっておきのメニューやエクササイズについて説明したりするといった内容だ。

「炭酸飲料を飲まない」を勧めるコカ・コーラ

炭酸飲料メーカーであるにもかかわらず、それらを「飲まないライフスタイル」を推奨している。

3社は、いずれ炭酸飲料がなくなってもいいと思っているのだろうか?

清涼飲料は年間約14兆円規模の巨大な市場であるうえ、23万種以上の雇用を支えている業界でもある。

しかし、数年前から小学校の自動販売機で100%ジュースやダイエット炭酸飲料以外は販売しないなど、炭酸飲料の販売自粛に努めてもいる。

「自ら生んだヒットメーカーを、人類の健康のために滅ぼす」ようなこの取り組み、あっぱれなのかもしれない。

「さわやかになるひととき」「The Choice of A New Generation(新しい世代の選択)」といった価値を炭酸飲料というプロダクトにのせてきた彼ら。

次に生み出す価値もまた、「新しい世代の選択」であることは間違いないだろう。

ーBe inspired!

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