「未来のごちそうは、虫ごはん」。スイスから学ぶ、人類が「肉」を「虫」と入れ替えなきゃいけない理由。


 

スイスの大手スーパーに並ぶのはなんと…“虫”バーガーに“虫”団子。

「気持ち悪い」が多くの人の素直な感想なのではないだろうか。しかし、私たちの意思に関係なく、日本のスーパーにも“虫料理”が普通に並ぶ日がいつかくるだろう。スイスは最先端なだけなのだ。

それではスイスのスーパーが虫食品を売り出すことに決めた納得の理由とは一体なんだろうか?

なんで虫を食べなきゃいけないの?

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Photo by Essento

 虫を食べるのが普通な未来。虫が苦手な筆者は想像もしたくないが、実は理性的に考えれば地球にも人間にも良いことしかない。

 
①環境問題の観点からみて

Livestock, Environment and Development (LEAD) によると家畜生産は世界の温室効果ガスの排出量の18%を占めている。9%の二酸化炭素と37%のメタンガス排出の要因でもある。

さらに家畜生産は水を汚染し、森林や牧草地を破壊し、土壌侵食を起こす。それと比べて虫は生産過程でも土地も、水も、比較的少なくすむため環境に優しいということが判明している。(参照元:StandfordWOODS)地球に住み続ける以上、少しずつ「肉」から「虫」へとシフトしていくことが必要不可欠となってくる。

②食料不足問題の観点からみて

日本は少子化で悩んでいるが、世界規模で見れば人口は増えていく一方。2050年には現在と比べて1.7倍の食料を人類は必要とすると言われている。しかし言うまでもなく地球の資源は限られている。そこで登場するのが…やっぱり虫。虫を食べることが、食料不足の対策のひとつとなるだろう。(参照元:WORLD ECONOMIC FORUM

③栄養面の観点から見て

実は魚や肉と比べても高タンパクな食材が虫。ビタミンA、ビタミンB、ビタミンB12などが多く含まれている。油も、アボカドや魚、ナッツのような体に良い油。つまり、健康面から見ても虫はスーパーフードのようなものだったのだ。(参照元:Essento

*野生の虫は育った環境が分からないので、捕獲して自分で調理することは勧められていません。

 

 以上の3つを考慮すると、虫を食べるのは良いことしかない。それでは私たちの多くはなぜこんなにも拒否反応を示してしまうのだろうか。

虫を食べるのが大好きな若き起業家

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Photo by Essento

 スイスのスーパーに昆虫食を流通させることに成功したスイスのスタートアップEssentoは、人間が虫を食べるのに拒否感を示すのは教育と文化の問題だと断言する。世界を見ても、アジアやアフリカの一部などでは普通に食べられているという事実や、日本でもイナゴなどはちょっと昔は食べられていたことから分かる。私たちに必要なのはマインドシフトだということみたいだ。

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Photo by Essento

 Essentoは上質な虫食品を売りつつ、様々な形で昆虫食啓蒙活動を行っている。昆虫料理専門の料理本を出したり、スイスを回り高級レストランで昆虫食ポップアップディナーを開催したり。また、学校にも繰り出し、授業やワークショップも提供している。とにかく、虫を食べることが素晴らしいことだと理解してもらうために日々活動している。

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Photo by Essento

 とはいっても起業メンバーですら最初は虫を食べることに抵抗があったらしい。しかし、環境や食料問題を考えると何かしなければならないという義務感から虫を食することを選び、今ではその味に虜だそうだ。ちなみにEssentoのスタッフは「一度Essentoの昆虫食の美味しさを知ったらもう戻れないよ」と自信たっぷり。

もう虫は無視できない 

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Photo by Tina Sturzenegger / Essento

 2017年の5月に、虫を食べることに関する法律が改正されたスイス。ヨーロッパ初、特定の虫を食用に販売することを許した国となった。スイスは一歩先を行っているだけで、地球と人類の未来を考えれば、世界中の国々がこれに続くべきなのだろう。

 「虫を食べるなんて気持ち悪い」と思う人は多いだろうが、日本人が肉を食べ始めたときも同じような反応があったそうだ。現在ですら日本人が生魚を食べるのを気持ち悪いと思う他国の人も多く存在する。これは慣れの問題なのだろう。私たちの明るい未来のためにはポジティブにマインドシフトを行い、「美味しい虫」を楽しむべきかもしれない。

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Essento

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Photo by Essento

Website:https://www.essento.ch/
Facebook:https://www.facebook.com/essento/
Instagram:@essentofood

Text by Noemi Minami
ーBe inspired!

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