「このジャケットを買うな」。パタゴニアが啓蒙する殺人事件並みに死者がでるバーゲン「ブラックフライデー」


(Photo by Martin Reisch)

(Photo by Martin Reisch)

死者数7名。負傷者数98名。
 
これは殺人事件でも交通事故でもない。アメリカの“とあるバーゲン”での統計だ。(2006~2014年)

 
人が死ぬ「黒い金曜日」

 とあるバーゲンとは「ブラックフライデー」。北米の祝日であるサンクスギビングデー(毎年11月の第4木曜日)の翌日の金曜日にクリスマス商戦に向けての行われる一年で最も大きいバーゲンのことだ。デパート、家電量販店、ショッピングモールなど小売店にとって1年で最も売上が高く、黒字(ブラック)になることからこう呼ばれている。
 
 本来サンクスギビングデーとは、家族や大切な人とゆっくり過ごす祝日なのだが、今ではサンクスギビングデー当日の木曜日深夜からお店に並び、翌日の開店を待つ人が多く存在する。開店と同時に大勢の人々は店内へ駆け込む。その押し寄せる人々に踏まれて亡くなった従業員が過去に存在。また商品の取り合いによるケンカや、店員への暴行が起き負傷者も多数でているのだ。その翌週の月曜日は「サイバーマンデー」と呼ばれるオンラインショップのバーゲンの開始日。日本でもAmazonが2012年から導入している。

 そんな人々が爆買いする狂気の金曜日、月曜日に待ったをかける「フェアな火曜日」が実は存在する。

 
人や環境を助ける「フェアな火曜日」

買ってもいいけど「フェアなもの」を買おう!という火曜日。ここでいう「フェアなもの」とは、フェアトレードをしていたり、生産者の生活や、環境、健康などを配慮したエシカルな商品のこと。ブラックフライデー、サイバーマンデーに対抗し、サイバーマンデーの翌日火曜日をフェアチューズデーと名付けられた。
 
 ニューヨークのNPOGlobal Goods Partnersが2012年に立ち上げたこのフェア・チューズデーは、一回の購買行動がどのように社会を変えていく力があるのかを消費者に知ってもらうために始めた。


 
「買うな!ではなく、買いまくるな。」

 本来の意味が薄れつつあり、すっかり“ターキーを食べて、バーゲンで爆買いする日のイブ(前夜)”となってしまっているサンクスギビングの木曜日。最近ではスーパーのコストコやデパートのノードストロームなどのお店が、家族や大切な人とゆっくり過ごすというもともとのサンクスギビングデーを取り戻すためにサンクスギビングデーにお店を開けていない。
 
 アウトドアウェアブランドのパタゴニアに関しては、“祝日なんだから”と、もともとお店を開けていないのだが、2011年には「アンチ・ブラックフライデー」を掲げ、ブラックフライデーの日に「このジャケットを買わないで!(DON’T BUY THIS JACKET)」と広告を出して話題を呼んだ。

(Photo by patagonia)

(引用元: patagonia)

「ブラックフライデーや、サイバーマンデーに何も買うな!」とまでは言わないが「買いすぎるな」「必要なものだけを買いなさい」と消費者に訴えかけることは大事ではないだろうか。
 
 毎年死人がでるブラックフライデー。「人を殺してまで手に入れたいものが、毎年同じ日に現れるのだろうか?」そう疑問を抱く人が増えることを願わずにはいられない。

 

ーBe inspired!

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