日本の街の“汚さ”を美しく切り取る匠「ヨーロッパ人」


「統一感がないし、汚いし、ダサい」

日本の街の景観は、パリや、ロンドン、ヴェネチアなどヨーロッパの都市と比べ「劣っている」と思っている日本人は多いのではないだろうか?

しかし、それは大きな間違いかもしれない。

世界のどこを探しても見つけることのできない「日本の街並みの美しさ」を日本人に気付かせてくれるのは、皮肉にも“ヨーロッパ人”だった。

雨の日の東京は「ファンタジーの世界」

 スコットランド人のリアム・ウォン氏。まずは彼の撮った幻想的な写真たちを見て欲しい。

(Photo by Liam Wong)

(Photo by Liam Wong)

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(Photo by Liam Wong)

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(Photo by Liam Wong)

 これら全ての写真は、雨の雫によって、いつもよりもきらびやかなネオンに灯されている東京の街だ。リアム氏は、ある夜、東京という街が雨が降っていることによって、とても活気付いて見えたという。その日以来、雨の日の夜の東京の幻想的な美しさに惚れ惚れしてしまい、写真を撮り続けたそうだ。

 そして、彼はその東京の街を歩いていると、まるでギャスパー・ノエ監督の映画の世界に入ってしまったか、それともアメリカのカーデザイナーシド・ミード氏によって創られたサイバーパンクの世界に生きているかのように感じるという。

決して日本人には体験することのできない「最高の3週間」

 ドイツ人のヴィンセント・アーバン氏が制作した「圧巻」の一言の動画をまず見て欲しい。

※動画が見られない方はこちら

 ヴィンセント氏が、3週間日本を訪れ、東京、大阪、京都、広島の4都市を巡った時に撮影したハイパーラプス映像「In Japan – 2015」。

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(引用元: Vincent Urban)

 日本人にとって、ただの日常的な風景でも、彼のセンスで日本を切り取り「数百年前の文化」と「最先端の文化」が混在している日本特有の「カオスな雰囲気」が巧みに醸し出されている。

汚くも、美しい街「新宿」

 イギリス人のデクスター・ネイビー氏。

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(Photo by Dexter Navy)

 彼は、アメリカ人のラッパーA$AP Rocky氏のL$Dという楽曲のミュージックビデオを手がけている。

※動画が見られない方はこちら

 全ての撮影が新宿・歌舞伎町。歓楽街のネオンだけでなく、ただのタクシーのライトやカラオケの看板、ラーメン屋さんの提灯なども、美しくかつサイケデリックに表現されている。

 実はこの映像、2009年に公開されたギャスパー・ノエ監督の新宿・歌舞伎町が舞台の映画「エンター・ザ・ボイド」がモチーフとなっているのだ。

ヨーロッパ人が証明してくれる「日本の美しさ」

「ヨーロッパのほうが日本より街並みが美しい」

 今回紹介した3人の作品を見てもまだそんなことが言えるだろうか。確かにヨーロッパの街の景観は美しいが、全く異なる“美しさ”が日本にはあると思わないか?

 街の中には、歴史的建造物だけでなく、高層ビルに、電線、ネオン、看板、時には川や海、公園など。そんな日本独特のカオスな景観は、ヨーロッパに負けないくらいの「美しさ」を秘めているのかもしれない。

2016年、12月。

サイバーパンクの住民、リアム・ウォン氏再来日

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(Photo by Liam Wong)


冒頭で紹介したスコットランド人写真家のリアム・ウォン氏が今年の12月に再来日するそうだ。12月の雨の日の夜の東京、ネオンを切りとる彼を見かけるかもしれない。

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Text by Jun Hirayama
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Nakano
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