9月1日は1年で1番「子どもの自殺」が多い日。


 

2015年に内閣府が発表した「自殺対策白書」によると、9月1日前後に子どもの自殺率が年間で一番多く、これは「9月1日問題」として社会的に認知されてきている。(参照元:日本経済新聞

9月1日は一般的に2学期目が始まる日。学校に行きたくないがないために自殺する子どもが多いと考えられている。学校にそこまでして行きたくない子どもがいるかと思うと胸が痛む。学校に行くよりも命の方が大切なことはわかりきっているが、そんな単純な話ではないのだろう。

Photo by Cindy Woods
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 思い返してみれば特に学校に問題がなかった筆者も子どもの頃は今よりも選択肢が見えず、目の前の問題が人生の全てだと思い苦しむことも多々あった。今となって考えてみれば「そんなに悩むぐらいなら部活は辞めればいい」「修学旅行に行かなければいい」などと思うものだが、子どもの頃はそういうわけにもいかなかった。

 狭いコミュニティの中で生きているからこそ、学校の友達や先生にどう思われるかがとても重要で、物理的に休めたとしてもそのあとの人間関係のことを考えると「目の前の憂鬱な要因から逃げる」という選択肢はなかったように思う。今となってはそれも事実なのかも分からない。誰も気にしなかったかもしれない。

 世の中には、思い悩む子どもたちを助けようとアクションを起こしている人がたくさんいる。先日Be inspired!で取り上げた、元不登校・現在起業家の小幡和輝の活動もその一つだ。小幡さんは現在、不登校を乗り越え起業した自身のストーリーを子どもたちに届けたり、子どもたちの居場所を増やしたりするため、クラウドファンディングで資金を募っている。

 それでは教育や子どもたちと関わる仕事や活動をしていない私たちは「9月1日問題」を知り、何ができるのだろうか。もちろん、小幡さんのように活動をしている人を支援したり、NGOを通して支援をするのも素晴らしい手である。
 
 また、今日からすぐに始められるのは「自分の意識改革」かもしれない。カウンセリングに行きにくい日本の風潮からも言えるかもしれないが、人に助けを求めにくい社会は生きづらい。長い目で見て、子どもたちが抱える問題を彼らがオープンに話せるような社会的風潮を作るためには、大人がお手本を見せてあげるべきなのかもしれない。

 これはいじめや学校のことに限らず、何か問題があるときはオープンに話し議論することが必要だ。政治もそうだし、セクシュアリティメンタルヘルスジェンダーセックスについてもそう。そして誰かがオープンに話してくれたら、否定的にすぐ批判するのではなく意見やその人の体験として受け入れる姿勢も大事。これは自分の心の姿勢の問題だから、今日から始められる。

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Photo by Cindy Woods

 9月はBe inspired!も積極的に「安全にオープンに問題を話せる社会づくり」に注目したい。政府や企業、教育機関など社会を構築するものはたくさんある。それでも結局社会とは一人ひとりの「人」で成り立っているという事実も忘れず、社会の一員として自分ができることから始めたいと思う。

Text by Noemi Minami
ーBe inspired!

 

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