日本人が知らない。スポーツを自由に、快適にできない人々


スポーツは人を楽しませ、人を笑顔にし幸せにする力を持っている。実際にスポーツをするにしても、観戦するにしてもだ。

だが、人種問題、宗教問題などの様々な問題も抱えているのも事実で、中には宗教上の問題で自由にスポーツを楽しめなかったり、快適にできない人たちが存在するのだ。

「ヒジャブ禁止」という、排除的ルール。

 「ヒジャブ」。これはイスラム教徒の女性が宗教上の理由で人前で頭髪を隠すために覆うスカーフのようなものである。実はこのヒジャブが宗教上の理由とともに世界の人口の約12%をも占める(参照元:PRB)イスラム教徒の女性がスポーツをすることに対する弊害となっているのだ。

 と言うのも、これまで多くのスポーツの大会で、プレー中の接触によって首が閉まってしまう可能性があることや、体温上昇などの安全上の理由からヒジャブ着用が禁止されてきた。そんな中、スポーツ界では徐々にヒジャブ着用を認める動きが進んでおり、イスラム教徒の女性がよりスポーツを快適にするために「スポーツ用ヒジャブ」を開発しているスタートアップが存在する。

イスラム女性が笑顔で快適にスポーツできるように。

 イスラム女性にもっとスポーツをしてもらいたい、楽しんでもらいたいという思いからFatimah HusseinさんとJamie Gloverさんが立ち上げたのが、スポーツブランド「ASIYA(アシア)」。彼女たちはクラウドファンディングで資金を募り、スポーツ用ヒジャブの生産を開始し、今年3月にはオンライン販売をスタートさせ、4月からはチームユニフォームや運動着の展開も行うようだ。


 ASIYAのスポーツ用ヒジャブは使用用途によって3つのタイプを展開。通常のヒジャブよりも、汗を逃がし、通気性に優れた素材が使われておりまさに“スポーツ時に最適”だ。さらにプレー中にヒジャブのずれを防ぐためにヒジャブの内側にヘッドバンドが付いており、快適さが追求されている。

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Photo by Aslan Media

 宗教上の問題や衣服の問題でイスラム女性は今までスポーツへの参加が限られていたが、今回のASIYAのような動きがあることでイスラム女性がよりスポーツをしやすい環境が整えられていくのではないか。

 また、2016年3月8日のインターナショナルウーマンズデイにはデンマークのスポーツ用品メーカーヒュンメルがアフガニスタン代表チームの世界初ヒジャブ付きサッカーユニフォームをグローバルローンチしたり、世界的なスポーツブランドであるナイキが2017年3月に「Pro Hijab」を発表したりと、確実にイスラム女性のスポーツ参加の流れが強くなってきている今、普段何気なくやっているスポーツの様々な側面に目を向けてみるのも良いかもしれない。

Text by Nozomi Hasegawa
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