フランスで復活。バンクシーが生み出した「“難民風”スティーブ・ジョブズ」。


(Photo by Raymond Castro)

(Photo by Raymond Castro)

先日、Apple社の前CEOのスティーブ・ジョブズがフランスの「シリア難民キャンプ」の壁で突如“復活”を遂げた。
 
彼の格好はいつも通り「イッセイミヤケの黒いタートルネック」「リーバイスのジーパン」
 
ジョブスの晩年の“お決まりの格好”だが、手には意味深に「ボロいナップザック」「初期のマッキントッシュ」を持っていた。


(Photo by banksy.)

(Photo by banksy.)

この壁に描かれた「意味深なグラフィティ(壁画)」は、イギリス出身の覆面ゲリラアーティストBanksy(バンクシー)の仕業だった。
 
一体、彼はどんなメッセージを込めてこの作品を描いたのだろうか?

 
 
ミリオネア難民「スティーブ・ジョブズ」

(Photo by banksy.)

(Photo by banksy.)

バンクシーのこの新作は公式サイトでもすでに公開されており、フランスのシリア難民キャンプの現状をも伝えている。
 
彼のグラフィティアートのほとんどが社会を風刺するもので、今回は「難民問題」に対してだ。
 
なぜバンクシーがスティーブ・ジョブズ氏を描いたか。
それは、あまり知られていない事実かもしれないが、彼が「シリア移民の息子」だからだ。
 
今回の作品の社会に対するメッセージは至ってシンプルで「シリア難民の受け入れを拒否することは、第二のスティーブ・ジョブズが生まれる可能性を奪うことになるかもしれない」ということ。
 
年に約8500億円(70億ドル)以上の税金を収めるほどの世界経済に貢献するApple社を創設したジョブズ氏。
 
難民受け入れの拒否は、今後そうした功績が生まれる可能性を摘み取ってしまうことにつながると示唆しているのだ。

 
 
難民受け入れに揺れる欧米諸国への「アイロニー」

(Photo by staticflickr)

(Photo by staticflickr)

「難民受け入れ」は、Apple本社があるアメリカ合衆国でも大きな争点となっている。
 
ジョブズ氏の後を継いだApple社の現CEOティム・クック氏。
 
engadgetによると、彼は難民への支援を呼びかけており、社としても「赤十字への多額の寄付」や、iTunesなどのサービスを通じたチャリティ企画を実施している。
 
さらに、今年のロバート・F・ケネディ人権賞を受賞したときのスピーチでは「どこで生まれたかというだけで、戦争の被害者が今度は(アメリカで) 恐れと誤解の被害者となっている」と、シリア難民への強い支持を表明している。
 
また、民主党のオバマ大統領はシリア難民受け入れ歓迎している一方で 共和党は一斉にこれに反対
 
そして、先日のフランス・パリでのテロ事件を受けて、アメリカ国内の27州という 半数以上の州が「難民の受け入れ拒否」を発表しているのが現状だ。
 
フランスのシリア難民キャンプに突如現れた「スティーブ・ジョブズ氏の絵」が果たして、遠く離れたアメリカに大きく響くのだろうか。
 
今回のバンクシーの作品が、「難民問題」に大きな一石を投じるものであることを願いたい。

 

ーBe inspired!

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