偏見や差別をなくす“のっぺらぼう”の「コカコーラ」


(Photo by Megan Trace)

(Photo by Megan Trace)

第一印象は「10秒以内」に決まる。
 
初対面の相手にどう見られるかは、常に私たちの関心ごとだ。
 
見た目はその人を表すひとつの「ラベル」である。
 
しかし時には、偏見に満ちた「レッテル」を貼られてしまうこともある。
 
そうした偏見や差別の問題にコカコーラ社があるキャンペーンに取り組んだ。

 
 
横行する“無差別”な「差別」

(Photo by Steve Evans)

(Photo by Steve Evans)

11月13日、パリで起こったイスラム過激派ISISによる無差別テロ事件。
 
この事件で、パリ市民のある問題が浮き彫りになったのをご存知だろうか。
 
それはイスラム教徒への無差別な「差別」問題だ。
 
テロとは全く関係のないイスラム教徒の人々が、「見た目」だけで差別され、心無い差別や嫌がらせを受けた。
 
人は見た目じゃない。
 
そうは言うものの、私たちはやっぱり「見た目」で人を判断しているのではないか。

 
 
たった7秒で生み出される偏見

このショートムービーを見て欲しい。
 

 
これはコカコーラ社のあるキャンペーンの一環として制作された動画。
 
この動画に映し出されるのは、暗闇の中で食卓を囲み、お互いの姿が見えない状態で会話をする人たち。
 
彼らはそれぞれの話を聞きながら、話し手がどんな姿をしているか想像をめぐらせる。
 
しかし照明が付けられると、会話の内容から得た印象とその人の見た目のギャップに全員が驚くこととなる。
 

「人は外見から偏見を持つのに7秒しかかからない。(It takes 7 seconds to build a prejudice based on someone’s appearance)」

 
そんな言葉で始まるこのムービーは、人が相手を判断するのにどれほど視覚イメージに頼ってしまっているかを明らかにしている。

 
 
“ラベルのはずされた”コーラが伝えること

この動画の公開と合わせて、中東エリアで”CocaCola”のロゴがないコーラが発売された。

キャンペーン用の缶は、同社のブランドカラーの赤色だけを残して片側は完全に空白。
 
そしてもう片側には、こんなメッセージだけが書かれている。
 

「ラベルは缶に貼るもの。人に貼るものではない。(labels are for cans, not for people)」

 

「ラベル」というのは、人への「レッテル」のこと
 
商品はパッケージやロゴだけで中身がわかるけど、人はそんなに単純なものではない。
 
そんなメッセージを伝えているのである。
 
コカコーラ社は、「このラマダーンでラベルをはがそう(Remove labels this Ramadan)」と銘打ち、イスラム教の断食月であるラマダーンに合わせて一連のキャンペーンを行った。
 
世界的な「ラベル」を持つコカコーラ社が、自社の強みを逆説的に利用し、ユニークな形で「レッテル」「偏見」「差別問題」を訴えた。

 
 
貼った「ラベル」も貼られた「ラベル」もはがせるもの!

(Photo by Julie Kertesz)

(Photo by Julie Kertesz)

第一印象が悪かった相手と、その後思いがけず仲良くなったという経験はないだろうか。
 
偏見や差別はいけないこととわかっていても、やはり私たちは気づかずに「レッテル」を貼ってしまうもの。
 
しかしその「レッテル」ははがすことができる。
 
自分に貼られた「レッテル」だってそうだ。
 
そのきっかけはやはり、お互いを知っていくこと。コミュニケーションの積み重ねだ。
 
一度ここで立ち返ってほしい。
 
あなたは「ラベル」のせいで、人とつながるきっかけを潰していないだろうか。

 

ーBe inspired!

6234830561_a2841557a3_b
この記事が気にいったら
いいね!しよう
Be inspired!の最新情報をお届けします