「校庭」を食べる子供たち。


(Photo by ThoseGuys119)

(Photo by ThoseGuys119)

「アメリカでは、4分に1人、肥満が原因で死亡」

「イギリスの子供達は、トマトを見てポテト、ナスを見て梨と回答。」

これらの事実を明らかにしたのは、イギリス人シェフであり、「食育」のアクティビストのジェイミー・オリバー氏

(Photo by T-fal)

(Photo by T-fal)


アメリカでは、肥満による“死亡率”は「殺人事件」よりも多いそうで、“ハンバーガー”が“ピストル”よりもアメリカ人を殺していたという「衝撃の事実」が現代の食文化に潜んでいました。
 
 
命を奪う「ジャンクフード」

(Photo by marc horowitz)

(Photo by marc horowitz)

子供たちの食文化は、“家庭”、“学校”、“街中の店”の3つで成り立っているとオリバー氏は述べています。
(Photo by JamesC2015)

(Photo by JamesC2015)


この3つの要素の“ファストフード化”“ジャンクフード化”が近年急速に進んだことが原因で、冒頭で述べたような状況を生み出したと考えられます。
 
また、子供だけでなく、大人の食文化も同様に変化したことが「肥満死亡率の増加や、野菜の名前がわからない子供たち」の原因なのかもしれません。
 
この状況を回復させる方法として挙げられるのが「食育」という教育。
 
「食育」を知ることで、あなたの子供を肥満で“死に至らす”可能性を軽減できるのです。
(Photo by Robin Corps)

(Photo by Robin Corps)


現代の子供たちの健康を想い、「食べられる校庭」という“食育活動”に取り組む一人の女性がアメリカにいました。
 
 
校庭を食べる生徒たち

「Edible Schoolyard(エディブルスクールヤード)」。
直訳すると「食べられる校庭」という意味です。
 
「窓は割れたまま」、「給食はジャンクフード」という荒廃した学校に「食べられる校庭」を作り、その学校を更生させた一人の女性がアメリカにいました。

その女性の名前はアリス ウォーターズ氏
 
世界初のオーガニックレストラン「シェパニース」を1971年にオープンさせた、「カリフォルニア料理」のパイオニアです。
 
「食育」の重要性が問われているこの時代で、子供たちの食文化を考え、1995年に始めた活動が「エディブルスクールヤード」。
 
この活動は、カリフォルニア州バークレーにある「マーティン・ルーサー・キングJr.中学校」の校庭に畑を作り、“生徒たちに農業を教える”という突飛なアイディアでした。
 
 

 
 
裏庭の「秘密の教室」

「農園で獲れたおいしい食べ物を食べる喜びは、地球と自分自身にとって正しいことをしているという“道徳的な満足感”も伴っているのです。」
 とアリス ウォーターズ氏は言います。

「エディブルスクールヤード」という活動は、生徒たちの手で学校の裏庭に畑を作ります。


畑を「もう一つの教室」と捉え、作物を育て、収穫し、調理し、給食で食べるという取り組みです。
 
その結果、ウォーターズ氏は、生徒たちに“道徳的な満足感”を感じさせ、荒廃した学校の更生に成功しました。
 
日本の学校で行われるような「食育」、例えば、芋掘り体験や、ヘチマの観察、調理実習などは、「野菜を獲りました。観察しました。美味しかったです。」といった断片的な食の体験。
 
そういった体験で、子供達は“道徳的な満足感”を得ることはできないのかもしれません。
 
 
東京でも始まる「エディブルスクールヤード」

 
現在では、カリフォルニアの3000校以上の校庭で、「エディブルスクールヤード」の影響を受けた活動が取り組まれているのですが、実は、日本の東京都多摩市や、神奈川県小田原市の学校でも始まっていました。
 
断片的な日本の「食育」の欠陥に気づいた日本人が、子供たちに、“食べ物の尊さ”や、“食べ物を作ること大変さ”の道徳を教えようとウォーターズ氏の意思を継いだ「食育活動」に取り組んでいました。
 
「食育」を語る上で最も重要な要素というのは“食べ物の尊さ”や、“食べ物を作ること大変さ”でもなく、「食べ物に感謝すること」でした。
 
この「食べ物に感謝すること」を集約した言葉を、実は何気ない日常で日本人は使っていました。
 
 
「Let’s eat」では表現できない概念

(Photo by Ary B)

(Photo by Ary B)

それは普段あなたも使っている「いただきます」という言葉。
 
「食育基本法」が2005年に成立して以来、近年では上記で述べた「エディブルスクールヤード」のような活動も日本に上陸し「食育」の関心がさらに高まりつつある日本。
 
しかし、日本は約1000年も前から「いただきます」という言葉を使い、意識せずに「食べ物に感謝する」精神を持っている国だったのです。
 
「いただきます」という言葉、あなたが食べる食事の全てに関わった人、動物、野菜、自然への感謝の気持ちを含んだ意味があります。
 
英語の「Let’s eat」、フランス語の「Bon appetit」のような「食べよう」という意味に加え、「感謝」の意味が込められている、日本にしかない概念です。
 
この概念が「食育」を象徴する言葉になれば、“ファストフード化”、“ジャンクフード化”する世界の食文化に警鐘を鳴らすことができるのかもしれません。
 

ーBe inspired!

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1 Response

  1. Yusuf より:

    An intnillgeet point of view, well expressed! Thanks!