この夏、2万人の英国紳士が「全裸になる予約」をした。


(Photo by traveller)

(Photo by traveller)

あなたが外出した時、一糸まとわぬ人が目の前に立っていたら99%の確率で警察に通報するだろう。
 
もしくは怖くなって逃げ出すかもしれない。
 
先進国の多くの人々にとって、公共の場所での全裸はタブー。
 
犯罪であり、恥ずべきものであり、理解できない恐ろしいものなのだ。
 
しかし、この夏、世界で最も紳士の多い国として知られる英国が、先陣を切ってタブーを打ち破ろうとしている。
 
なんと、ドレスコードが“全裸”のレストランがオープンするらしいのだ。


 
 
英国紳士、御用達。「全裸レストラン」

(Photo by Terry George)

(Photo by Terry George)

この夏、英国でとんでもないレストランがオープンする。
 
ドレスコードが“全裸”のレストランだ。
 
その名もTHE BUNYADI (ザ・ボヤンディ)。
 
ヒンドゥ語で「自然」や「根源」を意味するこの言葉はまさに、「人間にとって裸とは何たるか」を表現している。
 
オープンが発表されるやいなや、予約が殺到。
 
2日間で2万人分もの予約が埋まってしまった。
 
紳士の国として知られるイギリスだが、実はスーツを脱ぎたいと思っている人が2万人以上もいたのだ。
 
予約者の中には、病気や恒例で長い間肌を晒していなかったが、ここなら堂々と裸になれる……!と楽しみにしている人もいるようだ。
 
また、全裸レストランではあるが、全裸は強制ではなく、客同士のプライバシーを守るためのパーテションも設けられているそうだ。
 
こういった配慮が見られるため、全裸初心者も安心だ。

 
 
差別を可視化する衣服

(Photo by Sarah Boughen)

(Photo by Sarah Boughen)

2万人もの人々が全裸になりたがる背景には、「衣服による精神的な束縛」という問題が隠されているのかもしれない。
 
人間は、文明の発展に伴い衣服を身につけるようになった。
 
もちろん皮膚を衛生的に保護するためという役割も担っているが、衣服はその人がどんな人物であるかを示す「証」でもある。
 
男なのか女なのか、王様なのか平民なのか、社会人なのか学生なのか、店員なのか客なのか。
 
言わば衣服は、身につける名刺のようなものであり、意識せずとも私たちを【肩書き】で縛る。
 
性同一性障害を抱える子どもが、制服のスカートやズボンを穿くことを嫌がるというエピソードは、一度は聞いたことがあるのではないだろうか。
 
衣服という最も分かりやすい【マーク】は、私たちの個性を表現してくれる。
 
しかし、時にそれは個人の意志と関係なく、私たちに「女」や「平民」「子ども」といった肩書きを与え、縛るものでもあるのだ。
 
現在、公の場所で服を脱ぐことは法律違反とみなされるが、英国紳士たちがTHE BUNYADI の開店を全裸待機しているのは、普段背負っている「紳士」という堅苦しい肩書きを捨てたいからなのかもしれない。

 
 
全裸が語る人間の本質

(Photo by Ren Hang)

(Photo by Ren Hang)

人間の裸を取り続ける中国人の写真家がいる。
 
2015年には日本で初めて個展を開催した、レン・ハンである。(http://renhang.org
 
野外で裸の男女が重なり合ったり、露出した性器をオブジェのように写真に収めたり、彼の鮮烈な表現の作品たちは、一度見たら忘れられないだろう。
 
彼は、「人間の裸(性)はごく自然なものであり、美しい」と語る。
 
肌の色、赤い唇、隠されていない性器、それらは人間の本質を表し、人種や性別、年齢を超えて美しさを感じさせる。
 
日本では「ふしだら」「品がない」と眉をひそめられる“全裸”こそ、人間が最終的に辿り着く【最も美しい紳士服】なのかもしれない。

 
 

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