欧米人「ドン引き」。他人のために休暇を過ごす「日本人」

2016.5.3

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お正月休み、真っ只中。何をして過ごそうか心踊らせている人も多い……はずだが、実は日本人の半数以上が自分の「休み」に興味を抱いていないことが明らかになった。

ダントツで「休み」に興味のない「日本人」

あなたは自分の有給日数を知っているだろうか?この質問に答えられた日本人の数はなんと半数以下であった。旅行運営サイト「エクスペディア」が発表したアンケートによると、自分の有給日数を知らない人の割合は先進国の中でダントツ1位の53%。次いで韓国の23%、アメリカ16%、フランス15%と続く。

さらに悲しいことに、「有休を取得するのに罪悪感があるか」という質問に対しては日本人の18%が「はい」と回答。その割合は、他国が10%以下に対し、こちらも残念ながらダントツの1位であった。

なぜ私たちが休みに興味を抱くことができないのか。それは、日本人と欧米人の休みに対するマインドの違いにあるのかもしれない。日本人が「休み」と「仕事」というふたつを考えるとき、「休み」は「仕事」の間にあるという感覚を持っている。それに対し欧米人は、「仕事」は、「休み」と「休み」の間にあるという感覚。あくまで「休み」が主体になっているのだ。

日本人が自分に活力を与えるためによく使う「休みのために頑張って働く」という言葉。しかし、そもそもその活力を与える言葉こそ欧米人にとっては違和感でしかないのかもしれない。

他人のための「お土産」

さらに、欧米人が違和感を覚える日本人の休み方は旅先でのお土産にも表れている。たとえば私たちは、休日にどこか旅行にしたものなら同僚や友人など、そこに来られなかった人のためにお土産を買うだろう。しかし、欧米人にとってお土産とは「自分のため」に買うもの。そのため、旅先で購入するお土産の多くは、「自分へ」の記念品なのである。

私たちが旅先でなりがちな、「お土産のことで頭がいっぱいになる」経験。しかしそれ自体、欧米人にはとても考えられないことなのかもしれない。

そもそも、私たちは休みの日数が欧米人よりも少ない。ならば、せめて休みの「質」をあげるべきなのだ。心理学的観点から捉えると、上手な休み方とは、普段とはまったく真逆のことをすることだという。普段の仕事でいろいろなことに気を遣っている私たち。

ならば、休みのときほど仕事の心配はもちろん、お土産へのプレッシャーを解く意識も必要かもしれない。想いやりの心は日本人のいいところでもある。しかし、この気遣いが緊張感を生みあなたを苦しめることになってしまうのだ。そんな状態では、十分な休息を得ることも難しいだろう。

せっかくあなたが手にしている「休み」なのだから、多くの時間を「自分」のために使ってほしい。

※こちらはBe inspired!に掲載された記事です。2018年10月1日にBe inspired!はリニューアルし、NEUTになりました。

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