体温?海水?重力?「0円エネルギー」が11億人の不電生活者を救う。


(Photo by youtube)

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ユニクロのCMでご存知かもしれないが、電池いらずの懐中電灯を発明したカナダのスーパー女子大生が今話題となっている。
 
カナダ出身のアン・マコシンスキー氏。2013年、Googleが主催するサイエンスフェスタでファイナリストに残った彼女は当時若干15歳だった。
このフェスタで受賞されたのが紛れもなく電池の代わりにペルチェ素子という物質の熱移動を利用して「体温で光る懐中電灯」だ。
 
もともと彼女は身の周りの無駄なエネルギーに興味があり代替エネルギーについて研究していたそうだが、この懐中電灯の発明に至った理由についてユニクロのCMのなかでこう述べている。
 

「フィリピンの友達が電気代を支払えず夜間に勉強する電気がなかったために、学校で落第してしまった。」

 
そんな電気のない生活に苦しむのフィリピンの友達のために「体温」という0円エネルギーで明かりを灯すことのできる懐中電灯を発明したのだが、彼女のその一言には、意外と知られていない「フィリピンの電気事情」が隠されていた。

 
 
アジアで一番電気に悩む国「フィリピン」

(Photo by youtube)

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アジアで最も電気代が高い国。
意外と知られていないが、先進国の日本でもシンガポールでもなく、フィリピンなのだ。
 
OKFNによると、電気代が高い理由として「盗電」だという。
 
フィリピンでは貧富の差が激しいために、電気代を支払うことのできない人が電線から勝手に電気を引き込んで使ってしまうことがよく起こる。
 
その盗電による損失は、配電事業者が負担するのではなく、電気代を支払っている人が電気代に加算され負担しなければならない。よって、電気代が高騰してしまっているのだ。
 
他にも電気の問題は存在する。
大小7,000もの島で構成される島国のフィリピン。小さな島々の1,600万世帯もの人々は電気が通っていない生活を強いられている。
 
BORDERLESSによると、その小さな島に住む人々の明かりを灯す手段としてバッテリーを利用することもできるが、燃料費がかかり、高価なものなのでなかなか手が出ず、安価な石油ランプやロウソクの光で生活をする人が多いのが現状なのだとか。
 
しかし冒頭で紹介した「体温で光る懐中電灯」のように、電気のない生活を救う「0円エネルギー」を利用したライトがフィリピンのベンチャー起業によって発明された。

 
 
「海水」で発電できる時代。

(Photo by bayokcreation)

(Photo by bayokcreation)

その0円エネルギーとは「海水」。
 
島国で周りに海しかないことに目をつけたフィリピンのベンチャー企業がSALt(Sustainable Alternative Lightning)』という塩水を入れるだけで発電できるライトを開発した。
 
SALtのランプは、1杯のグラスにスプーン2杯の塩を溶いた塩水を入れるだけで点灯し、ロウソク約7本分の明るさで、1回およそ8時間使える。
さらにランプと同時には使用できないが、携帯電話の充電も可能。

 
 
未来の電気は「0円エネルギー」の手に?

(Photo by PEXELS)

(Photo by PEXELS)

「体温」や「海水」また以前も紹介した グラビティライトに使われる「重力」のように、既存の太陽光、風力、水力、地熱、原子力などのエネルギー資源ではなく、新しいエネルギーが登場してきている。
 
それらの新しいエネルギー資源はどこにでもあり、環境に負荷をかけず、しかも「0円」のエネルギー。
 
もしこれらのテクノロジーが発展し普及すれば、フィリピンなどを含む世界の約11億人の「電気のない生活」を送っている人々に「電気のある生活」を提供することが可能になるかもしれない。

 

ーBe inspired!

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