「マネキン」という理想体型の終焉。ファッションの主役はモデルじゃなく“自分”の時代へ


街やショッピングモールを歩くと必ず目に入る、最新ファッションに身を包んだマネキン達。
 
脚や身体はスラリと細長く、華麗なポーズでトレンドを発信している。
 
言わば人型の広告塔だ。
 
ファッションが時代と共に変化すると同時に、マネキンも進化しているのをご存知だろうか。


 
 
最新型マネキンは自分の投影

(Photo by iDummy)

(Photo by iDummy)

2013年、香港理科大学の准教授であるAllan Chan准教授を筆頭に作られた最新のマネキン「i.Dummy」は、パソコン上にサイズを打ち込むだけでマネキンが理想のサイズに姿を変える。
 
専門家が3Dスキャナを使ってアメリカやヨーロッパ、アジアの膨大な身体に関するデータと、機械工学と情報工学の技術を併せたことにより生まれ、主にアメリカやヨーロッパ、アジアなどあらかじめ6種類のサイズがインプットされている。
 
もちろん、パソコンを使ってバストやウエスト、ヒップの数値を細かく指定することによってマネキンのサイズをカスタマイズすることも可能だ。
 
つまり、これはマネキンというよりも新感覚のアバターなのである。
 
もちろん、企業側にとっては沢山のサイズのマネキンを持つ必要がなくなるというメリットに加え、世界中のあらゆるマーケットの顧客の体型に合わせて新たな商品をデザインし生み出すことができる。
 
同じデザインでも、体型の違いによって商品の見え方は大きく変わるので、顧客の満足度を上げるにも非常に効果が期待できる。
 
また、このマネキンの出現は、ファッションを生み出す側のみならず、顧客の衣類の買い物の形を大きく変えるだろう。

 
 
ファッションの“理想”を、“現実”に。

(Photo by Youtube)

(Photo by Youtube)

マネキンというのは顧客にとって、手に入りそうで入らない“現実の世界の中での理想”であった。
 
実際に購入することで手に入る商品を身につけてはいるが、着用しているマネキンは自分の体型とは異なる場合が多く、マネキンの着用姿を頭の中でイメージしながら実際に着用してみると、「どうもイメージが違う」といったことも多い。
 
なんだか、光に照らされて輝くマネキンの着用姿がまるで“正解”かのように思えて、実際に鏡に映し出された想像とは違った自分を見ては、夢から醒め現実の世界に引き戻されたようでため息が出てしまいそうになる。
 
そんな思いを経験した方も多いのではないか。
 
その点i.Dummyは、誰かが描いた理想の形ではなく、現実にある自分自身の身体の等身大として、よりその商品イメージを的確に伝えてくれる。

 
 
「マネキンだから似合う」ではなく、「私だから似合う」

(Photo by 4tness)

(Photo by 4tness)

人の美しさやファッションセンスなどは、他人と比較して競い合ったりすることでもなければ正しい答えだってない。
 
答えは無数にあり、自分の中にある。
 
理想を追求したマネキンの体型が美しさの基準だった時代は終わった。
 
人それぞれ違った体型、美しさを持つ“自分”が基準になる時代が到来しているのだ。
 
このi.Dummyは、そんな今までの夢と現実の間にあった溝を埋めてくれる存在になるかもしれない。

 
via.iDummy
 

この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!
実は「高級品」だった「ファストファッション」
「流行をとらえているし、何よりも安い」 そんな魅力で数年前に誕生したファストファッションは、今や私たちの生活の“一部”となり、ファストファッションのおかげで手軽にオシ...

 

ーBe inspired!

Texted by Yurika Kubo

Screenshot-2016-08-09-15.38.22
この記事が気にいったら
いいね!しよう
Be inspired!の最新情報をお届けします