アラビア語が「コワそうだから」作られたトートバッグ。



アラビア語が書かれているの見ると、正直に言ってどんな印象を受けるだろうか?
 
ミステリアスでかっこいい?それともちょっと“危ない”印象?
 
ベルリンを拠点に活動しているジャーナリストがSNSに投稿した写真が話題となっている。
 
それには一体何が写っていたのだろうか?


 

 

あなたの知り合いにアラビア語が読める人がどのくらいいるだろうか?
 
日本でアラビア語を学んでいる人の割合は、他の国連共用語の中国語、英語、フランス語、ロシア語、スペイン語を学んでいる人の割合と比べたらあまり多くないだろう。

(Photo by Nader Alsarras)

(Photo by Nader Alsarras)

ドイツのベルリンを拠点に活動しているジャーナリストがツイッターやフェイスブックに投稿した上記の写真が世界で話題を呼び、現在も拡散が続いている。
 
投稿の説明文によると、このトートバッグには「この文章にはアラビア語に恐怖を感じる人々を恐がらせる以外の意図はない」と書かれているというのだ。

イスラエルのヤッファに住むパレスチナ人のデザイナー2人が風刺を込めて作った、このトートバッグ。
 
彼らのブランド「ロック・ペーパー・シザーズ」は、このトートバッグで「メディアに溢れる負のステレオタイプに疲れたアラビア語話者に少しでも安らぎを提供すること」と、「人々のアラビア語に対する見方に意義を申し立てること」そして「そんな見方をする人々を風刺する」ことが目的で制作されたという。
 
ジャーナリストによる投稿の影響か一時はトートバッグの在庫がなくなったようだが、追加で生産したようで、こちらから購入することができる。
 
値段は1500円程度だ。

そもそもアラビア語に親しみのない人にとっては、アラビア語と似ている言語のペルシャ語やウルドゥー語などと見分けることさえ困難だ。
 
アラビア語と他の似たような言語はひとくくりに“アラビア語”として見られてしまっている可能性は非常に高い。
 
世界でテロ行為を繰り返しているISが主にアラビア語を使っていることなどもあり、アラビア語話者や“それに似た言語”を話す人々に対する偏見は、残念ながら簡単には拭い去れないものとなっている。

アラビア語話者への偏見は、ISによるテロが相次いでいるヨーロッパに限らない。
 
2008年に公開されたパレスチナ人のラッパーたちのドキュメンタリー映画『自由と壁とヒップホップ』では、青年がイスラエルの都市でアラビア語で話しているだけで職務質問をされるという場面がある。
 
イスラエルはユダヤ人が支配的な国で、主にアラビア語を話すパレスチナ人は偏見を持たれているだけでなく差別されているのだ。
 
これは「パレスチナ問題」と呼ばれている複雑な領土問題によるものである。

さまざまな問題が複雑に絡む世界情勢のなかで「偏見」や「差別」をなくすことは容易いことではない。
 
けれども、先ほどのトートバッグの写真と説明がさらに拡散され、同じトートバッグを持つ人が増えていけば、「アラビア語話者への偏見」をなくす世界的で強力なムーブメントと呼べる動きが作れるかもしれない。

 
via. SBS Life, Rock Paper Scissors, The Vocal, snopes.com, Rock Pater Scissors, The Telegraph, HUFFPOST COMEDY, 『自由と壁とヒップホップ』公式サイト
 
 

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