履歴書なんて時代遅れ。欧米で主流の「新しい就活のかたち」


アルバイトにせよ、仕事にせよ履歴書を書きながら一文字書き間違えて「あ〜最初からか」と、苦い思いをしたことがある人は少なくないだろう。

 タイプした履歴書を提出できる会社はいくつも存在するが、日本では社会の一般的な認識として「手書きの方が誠意がある」というイメージがいまだに強いと言えるのではないだろうか。これは世界の就活事情と比べる実はかなり時代遅れである。

 イギリスやアメリカなどの欧米諸国では日本の“2歩先”をいく就活が定着してきているのだ。なぜなら、欧米版の「履歴書」にあたるツールは、ビジネス特化型ソーシャルネットワークサービス「LinkedIn」が主流になってきているからだ。このサービスは簡単に言ってしまえば、仕事のためだけのフェイスブック。LinkedInに登録をすると、まず自分の現在の職業や過去に働いた会社、これまでやってきた具体的なプロジェクトやスキル、要するに職務経験を入力する必要がある。これがオンライン上の履歴書の役割を果たす。

 更にソーシャルネットワークサービスなのでもちろん人と繋れるのも機能のひとつだ。興味のある個人や会社のアカウントを検索し、繋がることができる。そうすることによって、お互いの仕事の話をしたり、自分の業界の情報を集めたり、専門家を見つけて話を聞くことができるのだ。仕事の関連で気になっていた人と個人的にコミュニケーションができるのも強みだ。

 そして、企業はこれを利用して人材探しを行う。欧米諸国ではインターンシップも職務経験として扱われることが多いので、将来キャリアを築きたい学生は在学中からインターンシップを積極的に行い、それをLinkedInで公開し、入りたい会社にアプローチしたり、声がかかるのを待つ。実際のところ、日本でもLinkedInの利用者は存在しているが、就活や転職の方法としてメジャーとは言えないだろう。

 この就活の形のシフトを、イギリスの大手新聞社The Guardianは根本的な労働体制の変化の表れだと分析する。LinkedInの登録者は不特定多数に向けて自分の経験やスキルを提示している。その情報だけを頼りに企業がアプローチするのは欧米社会が「スキル重視」だからであるとThe Guardianの記者は述べる。(参照元:the Guardian

 また年々終身雇用の契約が減っていき、短期間の契約や一回限りの仕事が増えているのが影響しているとも懸念される。短期間の関わりなのであれば、見たいのは人間性よりも実力があるかどうかだということは納得できるだろう。

 日本は終身雇用が確立されていることで有名だが、年々それを維持できるかが危ぶまれている。非正規労働は社会問題となっていると言えるだろう。だから日本でもこのスキル主義であるLinkedInの制度が普及するのは、もしかしたらそんなに遠くない未来の話なのかもしれない。このスキル主義は、働き方が自由であってストレスが少ないと同時に、保証がない分大変だとも言える。もしそうなった時に、あなたは企業に「売れるスキル」を持ち合わせているのだろうか?今のうちに、準備したほうが泣かずに済むかもしれない。

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Text by Noemi Minami
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