「男は大、女は小」。ズボンのポケットに隠された男女差別


みなさんはこれまで「ポケット」について考えたことがあるだろうか?ポケットと言って思い浮かぶのはハンカチ、ティッシュ、それとも携帯?普段特に気にするような物ではない。

しかし実は、たかが衣服の一部でも「男女差別」を理解するのにとても重要な物なのだ。

男物のポケットVS女物のポケット

 まずはじめに明確にしなければならないのは男女のポケットの差。男物はポケットが大きく、財布や携帯が簡単に収納できるようなデザインが多い。それに比べ女物は「非実用的なほど小さいか」、「フェイク」。「ない」ということも珍しくない。

<絶対になにもはいらないポケット例>

(Photo by SpliteShire)

(Photo by SpliteShire)

 ここに「男女差別」が隠れている。

 歴史を遡ると、19世紀の西欧の女性はそもそもズボンを履くことがなかった。「女性らしくない」からだ。スカートの中にポケットのような袋をつけることはできたが、当時は何枚も服を重ね着していたため、全部脱がなければ届かない。(参照元:Style Mic

 ファッション歴史家のバーバラ・バーマン著、『Pockets of History: The Secret Life of an Everyday Object』にはこう記されている。

“女性がお金や自立に手を伸ばせず腹立たしい感じが、当時のポケットの非便利さに対する腹立たしさと比例しています”

 その後、20世紀に入ると女性もズボンを履き始めるようになるが、それから「女性は細いのが1番主義」が始まり、それはみなさんも知っての通り、今日まで続く

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(Photo by Unsplash)

 「細さを重視」するために女性のポケットは邪魔なのだ。さらに、ポケットがなければ女性はバッグを持ち歩かなければいけない。これはバッグの売り上げにつながる。

 LAを拠点にしている社会派メディアATTNが面白おかしくこの問題について扱っている動画がこちら。彼らの言う、「バッグを持ち歩からなければならないから、女性の方がひったくりにあう」というのもなんとなく一理あるのではないだろうか。

 ポケットのデザインなど些細なことかもしれない。しかし、些細なところにまで男女差別がこんなにも根強く残っているという事実が恐ろしい。人々の意識はこういった小さい日常的なことから、無意識に構築されていくのだ。

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Text by Noemi Minami
ーBe inspired!

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