p.7 エスニックフード | 社会的NGワードスクラップブック【Politically Incorrect Dictionary】


もう7回目となりました!社会的にNGな言葉を集めた辞典を作るために始めた【Politically Incorrect Dictionary】。

 時間が過ぎるのはあっというまですね。2016年も、もう終わりに近づいています。

 さて、「社会的にNG」といいますと、簡単に言えば、政治的、経済的、文化的背景などを無視した失言です。言葉というものは人がどう思考するかに深く関わってきますからね。正しくありたいものです。

 これは毎度言いますが、何が正しいかは誰にもわかりません。失言した人の立場や歴史、失言をされた側の感情など色々な側面から見ることができます。

 【Politically Incorrect Dictionary】は、絶対的な答えは出せなくともそんなことをみんなで考えるきっかけを作れればいいなと思って続けています。

 それでは、今週のワード。好きな人も多いんじゃないでしょうか?

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p.7

エスニック料理

1 民族料理
2 実際、東南アジアやアフリカ料理などを指すことが多い

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 なぜNGなのか。「エスニック料理」を好きで食べてるんだから失言なわけないでしょ!という人の気持ちもよく分かります。でも、そもそもエスニックの意味を調べると下記のように出てきます。

 Ethinic: 風俗・習慣などが民族特有であるさま。民族的。「―な音楽」「―な料理」(goo辞書参照)

 それでは民族とは?

 民族:言語・人種・文化・歴史的運命を共有し、同族意識によって結ばれた人々の集団。「騎馬―」「少数―」goo辞書参照)

 ということは、地球上の人間はほぼみんな当てはまりますよね。それではなぜ「エスニック料理」というと、特に東南アジアやアフリカの料理などを私たちは思い浮かべるのでしょうか?アメリカ料理、フランス料理、イタリア料理などは「エスニック料理」とは言わないと思います。

 これは先進国の人々が、自分たちより経済的に発展しない地域の文化や、文化的に劣っていると思っている国々を「異質なもの」として捉えているからだと議論されています。

 もちろん、表面的には異文化に対してポジティブに興味を持っているわけですが、その裏には「文化の階級」なるものが存在している可能性は否定できません。

 先進国の人が自国よりも経済的に劣っている国に尋ねたり、食を体験するのは、比較的に安くできるという事実が関係している可能性があります。どの国が、どの国を「エスニック」と呼ぶのか。国々の「権力構造」が垣間見れるとは思えませんか。

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 タイ料理、ベトナム料理、インド料理、ネパール料理…。

 こうやって「エスニック」とまとめずに、国の名前を言えば安全ですね。

 国によって、経済的発展に差があることは事実です。しかも「エスニック料理」と言ったからといって、その文化を軽視しているわけではないということの方が多いと思います。しかし差別は悪気のないところにも起きてしまいます。自分がどうして、社会がどうして、一部の国々だけを「エスニック」と呼ぶのか?そしてそれは果たして平等な思想の上に成り立っているのか?

 考えてみた上で、もしくは現地の人に聞いてみた上で、なんと呼べばいいのか考えらればいいですね。それでは、また次回!

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Text by Noemi Minami
ーBe inspired!

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