#006 “女性が受け身”になりがちな日本社会で「男性に釣られるの大嫌い系女子」が増えるべき理由。 | カミーユ綾香の「マイノリティ爆弾」


 

レッドリボン軍よりこんにちは、カミーユ綾香です。今月はタオパイパイについて考えています。

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 タオパイパイをご存知ですか?ドラゴンボールに出てくる、ピンクのチャイナ服に長い三つ編みの殺し屋です。

 先日、講演会に参加していて、講演会中は大体することが無いので、メモ紙にタオパイパイの落書きをしていたのですが、そのときに衝撃の事実に気付きました。タオパイパイは中国語では「桃白白」と書くのですが、とすると正しい中国語発音では、タオバイバイとB音になるはずなのです。なのに何故、タオパイパイはP音なのだろう…。衝撃の七不思議です。それで中国語を喋る人達に聞きまくっているのですが、どうにも納得できる答えが得られません。仕方ないから*1探偵ナイトスクープに応募しました。

(*1)探偵ナイトスクープ:スタジオをひとつの探偵事務所(番組では“探偵局”と呼称)と想定し、視聴者から寄せられた依頼を、探偵局員が投稿した視聴者と共に調査し、その過程のVTRを流すテレビ番組。

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「釣った魚に餌を与えない系男子」って漁師でしょうか。

 タオパイパイのように、普段気にせず使っている言葉が、よく考えてみると実はちょっと不可解ということがあります。例えば、そう、「釣った魚に餌をあげない」という言葉です。ざっと調べたところ、釣った魚に餌をあげない、というのは、意中の人を口説き落として恋人にしたあと、その人をケアしないという意味の表現のようです。主に女性を口説いた後の男性に使われているようで、そういう男性を「釣った魚に餌を与えない系男子」と表現するようです。

 誰だよ、それ…。漁師でしょうか。釣ったら魚に餌なんてあげないでしょう。自分の餌にするのだから。釣ったら血抜きして捌いて胃に詰めて終わりでしょう。しかもこれ人間は魚と違って自ら釣られているわけでしょう。自ら望んで超受け身であるのに、そのあと餌もらえないってそんなの当たり前じゃないですか。釣られた本物の魚に失礼ですよ。「彼って釣った魚に餌をあげないタイプなの」とかクズ発言したことのある女子は、即刻グランドラインの魚たちに謝るべきであります。

「釣られるの大嫌い系女子」は魅力的なのです。

 こういうの、意外と多いです。

 男女平等とかジェンダーとか女性の権利とか、パブリックの場で主張しているにもかかわらず、私生活では釣られる側に甘んじていている。しかもそれが無意識のうちに習慣としてしみついているから、たちが悪い。ぎょっとします。

 女のひとは、柔らかいし、力は弱いし、構造も受け身です。男性とは違う生物であるし、全ての面で張り合うのは無理です。ですがそういう性差を離れたところで、人間として対等に尊重しあうことは出来ます。それを実現させるためには、釣った魚的な、卑怯なご都合主義はやめるべきです。ベストなのはもちろん、釣られるんじゃなくて釣る側にまわることです。柔らかくて、優しくて、でもわたしは釣られるの大嫌いなの、なんて言っている子は、やっぱり口開けて餌を待ってる子より、魅力的なのであります。

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CAMILLE AYAKA (カミーユ綾香)

北九州市出身。在日韓国人と元残留孤児の多く住む多国籍な街で育つ。警固インターナショナルの代表としてアジア各国を飛び回りつつ、十数言語による語学スクールとインバウンド支援の多言語ウェブサイト制作会社を運営する一方、難病の重症筋無力症とパンセクシュアルというセクシュアリティの当事者として、様々なマイノリティの生きやすい社会を目指して精力的に活動中。「マイノリティの爆弾」を「マジョリティ社会」に投げつけるために5月から本メディアBe inspired!で連載開始。

 
All photos and text by Camille Ayaka
ーBe inspired!

 

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