スローファッションに憧れる「ファストファッション」。


(Photo by Emiliano)

(Photo by Emiliano)

2年前の4月24日。バングラデシュでビルが倒壊し“1100人”以上の人が亡くなった。
 
理由は、天災でも、火事でも、テロでもない。
 
その原因は「ファストファッション」だ。
 
元々4階建てだったビルを無理矢理9階建てに増築し、増え続ける「ファストファッション」の需要に答えた結果、ミシンの“微々たる振動”に耐えられなくなり今回の悲惨な事件が発生した。
 

上記の事件は「ファストファッション」を批判するときに必ず出てくる話だが、日本人の被害者がいないことから、なかなか日本でこの事件が取り上げられることが少ないのが実情。
 
しかし「ファストファッション」という今では日本で誰もが一着はもっている服を作っているビルとなれば、他人事ではないだろう。
 
今回の事件は、多くのファストファッションの裏側を物語り、消費者からの信頼をも失ったに違いない。
 
そんな失った信頼の挽回するためにファストファッションブランドがとった行動とは、相対する“あるファッション”への路線変更だった?

 
 
ファストファッションのとった「ケジメ」

(Photo by Gene Han)

(Photo by Gene Han)

事件後、幾つかのファストファッションブランドが、バングラデシュにある工場の安全監視体制を見直す協定に署名した。
 
現地で最も衣料品を生産しているH&M、そしてZara、今回崩壊したビルで製品を生産していたC&AやPrimarkなどのブランドだ。
 
この協定は、企業側が工場の防火設備や改築に資金を提供し、対策を拒否する工場とは取引を打ち切らなければならないなどの内容で、「労働者の安全を優先にすること」が約束された。
 
労働環境を保障するだけでなく、「服をリサイクルすること」も押し出している企業が登場してきているのだとか。

 
 
大量生産、大量消費、大量リサイクル?

 
先日、H&MはCLOSE THE LOOPという取り組みを開始した。
 
この取り組みは、ファッションの“ループを閉じる”ことをミッションに掲げており、不要になった衣服を収集し、廃棄するのではなく、リサイクルすることを目的としている。
 
また、H&Mは、衣服のリサイクルだけに注力しているわけでなく、現在20%のリサイクルコットンが利用され販売されている衣類を、300%まで上昇させることを目標にし、「衣服の素材にこだわる」ことも取り組んでいる。

 
 
進む。ファストファッションのスローファッション化

(Photo by NYU Stern BHR)

(Photo by NYU Stern BHR)

「労働環境の保証」、「服のリサイクル」、「素材に対するこだわり」。
 
これだけ聞くと、スローファッション、エシカルファッションのブランドかのように聞こえる取り組みだ。
 
しかし、3つ全て、「トレンドを追いかけ、次々に買っては捨てるを繰り返す“ファストファッション”」が取り組んでいることなのだ。
 
果たして、この現象は「スローファッション」という“流行”を追いかけているからなのだろうか?
 
バングラデシュの一件で消費者の信頼を喪失した「ファストファッション」の徐々に進むスローファッション化。
 
いつの日か、H&Mが、Patagoniaにような企業になる日がくるのだろうか?それとも一過性の取り組みなのだろうか?
 
今後のファストファッションの動向に注目したいところだ。

 

ーBe inspired!

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