海外セレブや有名女優も参加。6億人に問いかける「お◯ぱい触りますか?」


世界中に6億人のユーザーがいるとされているインスタグラム。ある日、インスタグラムが女性たちのヌードに占拠された。バストトップには「手のひら」の絵文字。そう。あなたの考えている通り、“揉んでください”というメッセージである。

(Photo by lena ermakova)

(Photo by lena ermakova)


セクシーな美女たちが「おっぱい」の写メで伝えたかったこと

 インスタグラムでは、2014年4月よりヌード画像をアップすることが禁じられている。これまでヌード画像をアップしていた女性たちはこの取り決めに大反対。小さな絵文字をバストトップに貼って、なんとか検閲を回避するという苦肉の策を考えたのである。こういった流れをうまく活用し、乳がんのセルフチェックを女性たちに勧めていこうと目論んだのが、イタリアのNGO「ANT Foundation」。
 
 同団体は「#touchthem」というアカウントを取得し、「手の絵文字でバストトップを隠した写真をアップしてください!」と世界中の女性たちに促し、「日頃からバストに触れて体の異変に気づくこと」の大切さを訴えかけたのである。
 
 このキャンペーンは、世界の6億人以上のユーザーがいるインスタグラムで爆発的に流行。海外セレブや有名女優も絶賛し、絵文字を使用したヌード写真を投稿すると、多くのファンが彼女たちの写真を見るためにインスタグラムを開いた。結果、世界84カ国で、3800万件のインプレッションを取得することに成功した。
 
 膨大なユーザーを抱えたインスタグラムをフィールドにしたこと、そしてこのキャンペーンが「ちょっとエッチであったこと」が功を奏し、老若男女・国籍・宗教問わず、日頃から乳がんに関心がある女性だけでなく、セクシー写真をこっそり見ようとした男性まで、「乳がんのセルフチェックの大切さ」に気づく機会となったのだ。

(Photo by ramalila)

(Photo by ramalila)


女性たちから嫌われる乳がん検診

 世界中で乳がんに罹患する女性は年々増え続けている。乳がんは女性かかる悪性腫瘍第1位だ。しかし、早期発見やセルフチェックへの意識はまだまだ低い。アメリカでは年間に70%の女性が乳がん検診を受信しているのに対し、日本人の受診率は20%に満たない。その背景には、「マンモグラフィーが痛そう」「子どもを産む予定がないからつい検診を後回しにしがち」という女性たちの心理がある。また、初期はほとんど痛みなどの自覚症状がないため、「まさか自分が乳がんになるわけないわ!」と油断している人も多い。


日本の企業が開発した「おっぱいへの思いやり」

 乳がん検診は痛いから嫌!という女性たちの声を受けて、FUJIFILMが女性に優しいマンモグラフィを開発した。初期乳がんも早期発見できるデジタルマンモグラフィである。乳房を押しつぶされ、何度も撮影をされるマンモグラフィ検査は女性たちに最も嫌われている。これが受診率を下げる要因でもある。しかし、どんな小さな兆候も見逃さず、一度の撮影で検査が済むデジタルマンモグラフィは、女性たちの負担を最小限に抑えることが可能なのだ。こういった「おっぱいに優しい企業の取り組み」が増えることで、日本人の乳がん検診受診率が増えるのではないだろうか。

 
女性だけの問題じゃない。パパもおじいちゃんも意識しよう

 乳がんの早期発見を促すピンクリボン運動は、日本でも積極的に為されているが、“ピンク”という色の固定観念があるためか、これらは「女性たちだけ」を対象にした啓発に終わってしまうことが多い。乳がんは成人女性の体に起こる問題ではあるが、男性のパートナーや家族、親子間、若い世代の人々にも早期発見・セルフチェックの大切さを伝えていくことによって、乳がんで命を落とす女性は減っていくのではないだろうか。恋人やお母さんのおっぱいを守るのは、あなたかもしれない。

(Photo by JBLM PAO)

(Photo by JBLM PAO)


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