「ツイッター中毒者」用の席を用意した映画館がアメリカでオープン


ちょっとしたスキマ時間でも気が付いたらFacebookやInstagramを開いている、何か楽しいことがあったらまず投稿することを考えてしまう。「SNS中毒」という言葉が広く知れ渡るようになり数年経つが、世の中がSNSを求める動きはついにここまで来てしまったようである。今あなたがすべきことはSNSを断つことか。それとも…。

(Photo by Susan Murtaugh)

(Photo by Susan Murtaugh)

映画よりも「SNS」が大事な人「大集合」!

 アメリカ・ミネソタ州にある映画館『Guthrie Theatre』が、上映中でもつぶやきたい人専用のシート、その名も「Tweet seats」を導入した。『Guthrie Theatre』がこのシートの導入を決心したのは、上映中にも関わらずSNSばかりに集中して映画を見ない人がいることやスマホの光が他の人を邪魔してしまう苦情が多かったことがきっかけだ。ならばそういったことをしたい人をあえて受け入れてしまおうというのが『Guthrie Theatre』の考え。Twitter専用の席をつくり、上映中のスマホの使用をOKした。

width="100%"

(Photo by Ajale)

 ちなみにこのTwitter専用の席はTwitterをやらない他の人に迷惑がかからないように2階席に設置された。そのため、観客からはおおむね好意的な声が多い。また、映画館側も上映されている作品の名をツイートしたりフェイスブック上に挙げたりすることで、作品のPRになると両者に利点があると話している。この動きは映画館だけではなく、劇場などでも参考にされていて今後取り入れられる可能性が高い。

SNSへの投稿、ちょと待って

width="100%"

(Photo by MWEB)

 また、南アフリカのレストラン『El Burro』も、お客さんのニーズに合わせたサービスを実施した。レストランに入り、注文をし、料理が運ばれてくると…まずは写真を撮るという人も多いだろう。とくにSNSに載せることを想定して撮影をしている人は、できるだけ見栄えのいい写真をとりたいものだ。そんなお客さんの欲求に答えるため、『El Burro』が導入したのは、プロ並みのライティングを提供する簡易的な写真スタジオをレストラン内に作ってしまうことだった。お客さんとしてはキレイな写真が撮れるうえ、店側としてもよりおいしそうなハイクオリティの写真をSNSで投稿してもらえるというメリットがある。

 それとは反対に、アメリカではこんなサービスも人気である。とあるカトラリーメーカーが期間限定でオープンしたレストラン、『Dixie Deadzone Diners』だ。店内は普通のレストラン…のように見えるが、実はこのレストランがある場所は洞窟や山の中。とにかく辺鄙な場所なのだ。それもそのはず、このレストランのコンセプトは「いい料理、悪いサービス」。この悪いサービスとは携帯電話の電波が悪く、「いいサービスができなくてごめんなさい」という意味を表しているそうだ。先にあげた2つとは全く正反対のサービス。しかし、このレストランは連日長蛇の列ができるほど大人気に。3日間でアメリカ国内から1,000人以上の人が訪れたそうだ。『Dixie Deadzone Diners』には場所が辺鄙すぎて元々電波はないのだが、携帯を持ち込むことも禁止。そのため写真を撮ることも、ツイートして、ここにいない誰かにこの出来事をリアルタイムで伝えることもできない。しかし、その代わりにその場で出会ったお客さん同士が盛り上がり、コミュニケーションが盛んになったそうだ。

※動画が見られない方はこちら

「ほどほど」の付き合い方を

width="100%"

(Photo by Unsplash)

 これから年末年始に向けて、さまざまなイベントがあり、それをSNSにアップする機会も多くなるだろう。今のようなSNSを使うことが当たり前の時代に「SNSが悪い」としたり、「いい」とするなど答えを見つけることは難しい。例えば、SNSに投稿するためだけにおいしいものを食べたり、SNS上の自分と現実の自分がかけ離れてしまうなど、SNSに生活を左右されてしまうようでは、それはあなたにとって大いなるデメリットだ。しかし、SNSは懐かしい友達との再会の機会を与えたり、人脈や話題性を広げるという点ではビジネスで大活躍するときもある。ならば、SNSもお酒と同じように「ほどほど」を心掛ければよいのではないだろうか。

 最近よく耳にする「SNS中毒」という言葉を聞くと、あたかもSNSが悪であると決めつけているようである。ただ大事なのはきちんと自分で選択をすることだ。メディアに囚われて「SNSから離れている」人をヒーローのように扱うことも、「SNSを使って仕事を成功させた人」を称賛することも、どちらも正解でも間違いでもない。問題はなんの意思もなく「悪い」と決めつけたり「いい」と決めつけたりしてしまうことではないだろうか。SNSだけに限らず、「自分のものさし」で、「ほどよく」あなたらしい選択をすべきである。

—————
Text by Asuka Yoshida
ーBe inspired!

6648323431_12092b8f3f_b
この記事が気にいったら
いいね!しよう
Be inspired!の最新情報をお届けします