世界の「共通通貨」。それは「人」


あなたの所持金が突然0円になってしまったら、さてあなたはどうするだろうか。
 
必要なモノやサービスに対してあなたが差し出せるお金以外のものは何であろう。
 
その答えはあなた自身の「人生」であるのかもしれない。

 
 

図書館で借りるのは、「本」ではなく「人」


 

 

今や、図書館は「本」を借りるだけの場所ではない。
 
2000年にコペンハーゲンから始められた「ヒューマンライブラリー」は、その名の通り「人」を貸し出す図書館である。
 
この図書館に揃うのは、多種多様な「本となる人」。例えば、アーティスト、ホームレス、シングルマザー、ニート、ヌーディズムなどだ。彼らは、このヒューマンライブラリーに訪れた人たちに、自分の経験を本を読み聞かせるかのように語っていく。
 
この図書館への来場者は20代~60代とさまざまで、参加した人の多くが、今までの自分の生活圏では知ることのできなかった人の人生を知ることができ、視野が広がったと話している。
 
もちろん通常の図書館同様、このヒューマンライブラリーへの参加は無料。本(人)を借りるためのルールは、「本(人)を大切に扱うこと」、「敬意を持って接すること」のたった二つ。
 
現在この活動は、イタリアをはじめ、オランダ、ポルトガルなどヨーロッパ各地に広まりつつある。

 
支払いは、「時間」で

(Photo by gail m tang from flickr)

(Photo by gail m tang )


 

ヒューマンライブラリーと同じく、価値をお金以外に置き対価を交換するサービスが「タイムバンク」だ。
 
これは、お金の代わりにあなたの時間を支払うというもの。
 
1時間働いた単位を「1」として、お互いのスキルや資源を交換し合うのだ。
 
例えば、あなたが料理が得意で、誰かに料理を1時間教えたのならば、あなたは「1」を手に入れることができる。
 
そして、あなたはその手に入れた「1」で、あなたが必要としているサービスを1時間分誰かから得ることができるのだ。
 
これは、あなた自身に付加価値を付けた、お金を介さないサービスの交換である。
 
この創始者と言われているエドガー氏は「この世の中に役に立たない人などいない」と語っている。

 
日本では、1時間6,000円で「人」を借りる

(Photo by Katy Ereira)

(Photo by Katy Ereira)


 
実は日本にも「人」を借りるサービスがある。
 
「レンタル彼氏」、「レンタル友人」などと呼ばれているものだ。
 
これは、数時間、もしくは数日「人」を借りて、デートの練習をしてもらったり、友達のふりをして結婚式に出てもらったり、一定時間ただただ話を聞いてもらったりするというもの。
 
ここ数年でメディアでも取り上げられることも多く、知っている人も多いだろう。
 
しかし、この「レンタル○○」がヒューマンライブラリーやタイムバンクと違う点は「お金を支う」という点である。
 
その金額は平均して2時間で12,000円ほど。
 
この金額は、パートナーとなる人の経歴や年齢、過去にその人を利用した人からの口コミによって変化する。
 
最近、このサイレントパートナーのことを紹介した記事が海外のサイトに紹介されたのだが、そこでは「誰かに頼めばタダなのに」、「シャイ文化もここまでくると不思議」、「人によって金額が違うなんてひどい」という声が聞かれた。
 
人生の価値は「お金」で測れないはず


 

海外でヒューマンライブラリーやタイムバンクが流行している中で、日本ではそれと同じような動きを「商売」として成り立たせてしまっている。
 
私たちは、人の人生や時間に金額をつけてしまっているのだろうか。
 
この「レンタル○○」の利用者の40パーセントはリピーターになるといい、その市場規模は年々上昇しているという。
 
これは、お金を払ってお願いをしたほうが負い目がなく楽であると考える国民性からかもしれない。
 
しかし、それは同時に、人の人生に値段をつけるということも意味してしまうのかもしれない。
 
人は生きた教科書のようなものなのだ。
 
そして、その教科書には決して値段をつけてはならないはずだ。
 
しかし、「レンタル○○」という言葉が珍しくない現状を見る限り、人の人生をお金で測る傾向が少なからずあることは大変悲しい事実だ。

 
 
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