「都会に溢れるゴミ」から世界にひとつだけのオリジナルバッグを。LA発ブランドRAREFORM|世界のGOOD COMPANY #002


私たち現代人は、広告とともに生きている。通勤電車の中や高層ビル、ちょっとした買い物に立ち寄る駅ビルや、毎日チェックするインスタにまで。どこに行ってもどこを向いても、目に入るのは広告だ。

その膨大な数にうんざりすることもあるけれど、スタイリッシュなデザインや、季節に合う粋なキャッチフレーズにはついつい目が留まるし、いい感じのアイディアやインスピレーションをもらったりすることだってある。

そんなふうにして、私たちは広告にいろんな影響を受けながら生きているわけだけれども、「お役目」を終えた広告たちがその後、どうなるかは知っているだろうか?

そう。ご想像通り、「廃棄される」のだ。何のヒネリもない答えかもしれないが、街中に溢れるあのたくさんの広告が、定期的に(しかもかなり頻繁に)入れ替えられることで生じるゴミの量を考えてみてほしい。現にアメリカでは、年間30万枚もの巨大ビルボード広告が廃棄されており、これは数万キロ分のゴミに相当するという。(参照元:GREENMATTERS

今回は、そんな現状を変えるべく立ち上がったアメリカ人の兄弟と彼らのビジネスを、世界の社会派な企業を紹介していく新シリーズ「世界のGOOD COMPANY」で紹介しよう。

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RAREFORM創業者のアリック・アベディシアン(左)とアレック・アベディシアン(右)兄弟。

使用済みの巨大広告に、新たな命を吹き込むモノづくり。

 

 アレック&アリック・アベディシアン兄弟が立ち上げた「RAREFORM(レアフォーム)」は、使い終わったビルボード広告から1点モノのオリジナルグッズを作る、LA発のブランドだ。商品ラインナップはバッグや財布、スマホケースにサーフィングッズなど多岐に渡る。

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 レアフォーム本社には、アメリカ全土から、毎月(毎年、ではない)約9千キロもの使用済みビルボード広告が届く。その色やデザインを一つひとつひとつチェックし、どの広告の、どの部分を使用するかを決めていくのだ。広告のカッティングには厳しいガイドラインが設けられており(企業ロゴは入れないとか、フードプリントは禁止とか)、それをパスしたものだけが工場へと送られる。無数にある巨大広告のなかの、ごく一部分を切り取って縫製して作るので、商品のすべてが、世界にひとつだけの1点モノというわけだ。

 

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起業のきっかけは南米旅行。そこで見た「広告の意外な使い方」とは

 「いらなくなったモノに新しい“カタチ”(FORM)を吹き込んで、ちょっと“変わった”(RARE)プロダクトをつくろう」そんな兄弟の思いから始まったレアフォーム(RAREFORM)、いったいどんなきっかけで誕生したのだろう。

 「兄弟2人とも仕事を辞めて、一緒に南米を旅したんだ」そう語るのはアレックだ。「すると現地の人が、ビルボード広告を雨漏り防止の屋根に使っていたのを見た。びっくりしたよ。これはすごいアイデアだと思って、アメリカに帰国後2人で起業したんだ」

 ハイウェイの脇や高層ビルの上に設置されるビルボード広告は、元々とても丈夫なつくりになっている。激しい風雨にも負けない防水加工は当たり前、かんかんと照りつける太陽光線にも磨耗にも耐え抜く。そのうえとても軽くて使いやすく、植物由来で環境にもやさしい。日常使いはもちろん、キャンプや海など、バケーションのお供にもぴったりというわけだ。

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 「ビジネスの知識は全然なかった。でもビルボードが溢れるアメリカでなら、絶対成功するし、社会のためにもなるって確信していたよ」そんな兄弟の直感は見事に的中。今やアメリカでは、日本でも有名なパタゴニアや ロン・ハーマンなどを始め、300を超える店舗で販売され、ヨーロッパやアジアにも販路を広げている。

 更には、ディズニー社やマーベル社、世界プロ・サーフィン連盟や、ジェイソン・ムラーズなどの著名歌手とのタイアップも行うなど、その勢いは止まらない。次なる目標は、コカ・コーラ社とのコラボレーションだという。

 「で、結局のところ、日本でも買えるの?」と気になっている方々に朗報。答えはイエスだ。こちらの店舗や、楽天ショッピングなどでも購入できる。レアフォームの公式ページの通販を利用してもいい(合計購入金額が75USドル以上であれば、無料で配送してくれるのも嬉しい)。

 とってもユニークでエコなうえ、世界にたった一つしかない一点モノ。あなたのお気に入りの1点に取り入れてみてはどうだろうか。

RAREFORM(レアフォーム)

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All photos via RAREFORM
Text by Kana Fujii
ーBe inspired!

 

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